- 蜂蜜の糖度の基準や高糖度の特徴。
- 糖度の測定方法や品質管理の重要性。
- 糖度が保存性や風味に与える影響。
蜂蜜を選ぶとき、「糖度」という言葉を耳にしたことはありませんか?
糖度は蜂蜜の品質を判断する重要な指標であり、風味や保存性にも大きな影響を与えます。
JAS規格では、蜂蜜の水分量が20%以下であることが品質基準として定められており、この基準を目指すとおのずと糖度は80%以上になります。
この記事では、「蜂蜜の糖度」についてのほか、砂糖との比較、糖度を高める方法、そして糖度計についてもご紹介します。
蜜ロマン養蜂園は長崎県長与町で、日本古来のニホンミツバチで丁寧に蜂蜜を生産しています。ふるさと納税返礼品にも商品を提供し、ふるさと長与町を盛り上げたい気持ちで日々養蜂に取り組んでいます。
蜂蜜の糖度とは?

糖度とは、食品に含まれる糖分の割合を示す指標です。蜂蜜の糖度は一般的に70%〜85%程度です。
- 主に果糖(フルクトース)
- ブドウ糖(グルコース)
- 微量のショ糖(スクロース) で構成されています。
糖度が高いほど良い蜂蜜?
糖度が高い蜂蜜は、以下の特徴を持っています:
- 濃厚な風味: 水分が少なく糖分が多いため、甘味が凝縮されています。
- 保存性が高い: 高い糖度と低い水分量により、微生物が繁殖しにくくなります。
- 品質の指標: 糖度80%以上の蜂蜜は、純粋蜂蜜の証として高品質とみなされます。
蜜ロマン養蜂園では、糖度80%以上を基準にしています。また、純粋蜂蜜にこだわっているため、一般的に加糖された蜂蜜よりも糖度や粘土が高いのが特徴です。
蜂蜜と砂糖の糖度比較

1. 砂糖の糖度(ショ糖)
精製された砂糖の糖度はほぼ100%です。
これは純粋な糖分の結晶であるためで、風味は単調で保存性は高いですが、栄養素はほとんど含まれていません。
2. 蜂蜜の糖度の違い
蜂蜜は砂糖よりも糖度が少し低いものの以下の点が特徴です。
- ビタミンやミネラル
- 抗酸化物質
- 天然の酵素 を含んでおり、栄養価が高い点で優れています。

同じ甘さを得る場合の量

蜂蜜は砂糖よりも甘味度が高い(特に果糖のため)ので、同じ甘さを出すのに必要な量は少なくて済みます。
そのため、カロリーを抑えながら甘味を楽しむことができます。
これは純粋蜂蜜だからこそです。加糖蜂蜜では蜂蜜由来の糖が薄まっていて、この効果が薄まってしまいます。
純粋な蜂蜜を選ぶことが大切です。

糖度の基準と測定方法

1. 蜂蜜の糖度基準
- 日本では、蜂蜜の糖度は70%以上が求められることが多いです。
- JAS規格(日本農林規格):
- JAS規格では、蜂蜜の水分量が20%以下であることが品質基準として定められています。この基準に従うと、糖度は自然と80%以上になることが一般的です。
- 参考文献: 農林水産省 JAS規格詳細
- 国際的には、FAO(国連食糧農業機関)やWHO(世界保健機関)が制定する基準で、糖度が一定以上であることが純粋蜂蜜の条件とされています。
- 参考文献: Codex Alimentarius 蜂蜜規格
蜜ロマン養蜂園では、80%以上の糖度を基準にしており、品質にこだわった蜂蜜をお届けしています。
2. 蜂蜜糖度計とは?
蜂蜜糖度計は、蜂蜜の糖度を正確に測定するための専用機器です。
- 測定方法:
- 少量の蜂蜜を糖度計に乗せ、光の屈折率を測定して糖度を確認します。
- 利点:
- 簡単かつ迅速に糖度を測定でき、品質管理に役立ちます。
- 使用例: 蜜ロマン養蜂園では、毎回の採蜜で糖度を測定し、基準を満たしていることを確認しています。
糖度を高める方法

蜂蜜の糖度は主に自然条件によって決まりますが、採蜜後の管理方法によっても影響を受けます。
1. 自然環境を整える
- ミツバチが蜜を熟成させる期間を十分に確保することが大切です。
- 天候や花の種類によっても糖度が異なるため、最適な環境で養蜂を行います。
2. 適切な採蜜タイミング
- 巣内の蜂蜜が十分に熟成され、水分が減少したタイミングで採蜜することで、高い糖度が得られます。
3. 保存管理
- 採蜜後の蜂蜜は、湿気や水分が混入しないように密閉容器で保存することが重要です。
蜂蜜の発酵と保存性
1. 発酵のリスク
蜂蜜の糖度が低い場合、水分含有量が多いことで酵母菌が繁殖し、発酵が進むことがあります。
特に糖度が78%未満の場合、発酵リスクが高まります。
- 発酵の兆候:
- 表面に泡が発生する。
- 酸っぱい匂いがする。
2. 高糖度が防ぐ発酵
糖度80%以上の蜂蜜は、浸透圧の影響で酵母菌の活動が抑制され、発酵しにくくなります。
このため、高糖度は保存性の向上にもつながります。
3. 適切な保存方法
- 密閉容器に保存して湿気を防ぐ。
- 温度変化が少ない場所で保管する。
- 必要に応じて糖度計で品質確認を行う。
糖度が蜂蜜の保存性と品質に与える影響
糖度は蜂蜜の保存性や品質に直接関係します。
1. 保存性
- 糖度が高い蜂蜜は、微生物の繁殖が抑制されるため、長期間保存が可能です。
- 蜂蜜が腐らない理由の一つが、この高糖度にあります。
2. 品質の安定性
- 高い糖度の蜂蜜は、風味や色の変化が少なく、長く美味しく楽しむことができます。
まとめ|純粋蜂蜜!糖度80%以上が基準です【蜜ロマン養蜂園】
蜂蜜の糖度は、品質、風味、保存性を左右する重要な指標です。蜜ロマン養蜂園では、糖度80%以上を基準に生産しています。
糖度を高めるためには、自然環境や採蜜タイミング、保存管理が重要です。糖度計を活用することで、正確な測定と品質管理が可能になります。
ぜひ、糖度の高い純粋蜂蜜を日々の生活に取り入れて、その濃厚な甘さと栄養を楽しんでみてください。
- 蜂蜜の糖度は主に70%~85%で、糖度が高いほど風味が濃厚で保存性も高くなる。
- JAS規格では、水分量20%以下(糖度80%以上)が純粋蜂蜜の品質基準とされる。
- 糖度計を使うことで、蜂蜜の糖度を簡単かつ正確に測定し、品質管理が可能である。
- 糖度が高い蜂蜜は微生物が繁殖しにくく、発酵リスクが低くなるため、長期保存が可能。
- 蜂蜜は砂糖より甘味度が高く、少量で同じ甘さを得られるうえ、ビタミンや酵素を含む栄養価の高さが特徴。




United States National Library of Medicine (PubMed)
- The antibacterial properties of honey
蜂蜜の抗菌作用に関する研究を掲載した論文で、医療および健康分野での利用について説明しています。Journal of Agricultural and Food Chemistry
- Honey: Chemical composition, stability, and authenticity
蜂蜜の化学組成、安定性、純度の評価に関する研究論文。Food and Agriculture Organization of the United Nations (FAO)
- Beekeeping and sustainable livelihoods
養蜂と持続可能な生活の関係性について、FAOが提供するガイドライン。Manuka Health Research (University of Waikato)
- UMF Honey Association – Science Behind Manuka Honey
マヌカ蜂蜜の科学的研究や抗菌作用に関する情報を提供するウェブサイト。Harvard School of Public Health (The Nutrition Source)
参考になる文献について
- Honey: A sweetener with health benefits
蜂蜜の栄養的な側面や健康効果について解説する記事。