養蜂に使われるミツバチに種類があるのをご存じですか?
実は養蜂には2種類のミツバチが使われます。それはニホンミツバチとセイヨウミツバチです。
さらに、どちらも「ハチミツ」をつくる働き者ですが、その「ハチミツ」には違いがあります。
この記事では、2種類のミツバチの違いやそのミツバチがつくる蜂蜜の特徴についてご紹介します。
蜜ロマン養蜂園は長崎県長与町で、日本古来のニホンミツバチで丁寧に蜂蜜を生産しています。ふるさと納税返礼品にも商品を提供し、ふるさと長与町を盛り上げたい気持ちで日々養蜂に取り組んでいます。
ニホンミツバチとは?

特徴
ニホンミツバチは、日本固有の在来種で、日本の自然環境に適応してきたミツバチです。
小柄で黒っぽい体が特徴で、セイヨウミツバチに比べるとやや野生的な性格を持っています。
生態
- 採蜜の特徴: 一度に多くの蜜を集めるのではなく、様々な花を訪れる「百花蜜」を主に集めます。
- 環境への適応力: 日本の高温多湿な環境や冬の寒さにも強く、農薬やダニなどに対する耐性も比較的高いです。
- 行動範囲: セイヨウミツバチより行動範囲が狭く、身近な自然に根付いた蜜源を活用します。
蜂蜜の特徴
ニホンミツバチの蜂蜜は、濃厚で複雑な風味が特徴です。
採蜜する花の種類が多いため、地域や季節によって味わいが大きく異なり、特別な「天然の味」を楽しむことができます。
セイヨウミツバチとは?

特徴
セイヨウミツバチは、ヨーロッパ原産で、世界中で商業養蜂に広く利用されています。体はニホンミツバチより大きく、茶色と黄色の縞模様が特徴的です。
生態
- 採蜜の特徴: 特定の花を重点的に訪れる習性があり、単一花蜜(例: アカシア、レンゲ)の生産に適しています。
- 環境への適応力: 環境適応力は高いですが、寒さやダニ、病気に対して弱い一面もあります。
- 行動範囲: 行動範囲が広く、多くの花から蜜を集める能力に優れています。
蜂蜜の特徴
セイヨウミツバチの蜂蜜は、マイルドで癖が少ない味わいが特徴です。
アカシア蜜やレンゲ蜜のように、特定の花から採れる蜂蜜は安定した品質で、幅広い用途に適しています。
ニホンミツバチとセイヨウミツバチの比較
項目 | ニホンミツバチ | セイヨウミツバチ |
---|---|---|
原産地 | 日本 | ヨーロッパ |
蜂蜜の生産量 | 少ない(1シーズン5〜10kg) | 多い(1シーズン30〜50kg) |
蜂蜜の味わい | 複雑で濃厚 | マイルドで癖がない |
耐病性・耐環境性 | 高い | やや弱い |
飼育の難しさ | 難しい(野生的で繊細) | 比較的簡単 |
行動範囲 | 狭い | 広い |
主な利用目的 | 希少性の高い蜂蜜生産 | 商業養蜂、農業での受粉促進 |
二ホンミツバチとセイヨウミツバチ|どちらが優れているの?

ニホンミツバチとセイヨウミツバチは、それぞれに異なる良さがあり、用途によって適した場面が異なります。
ニホンミツバチの良さ
- 希少性と特別感: 蜂蜜は少量しか採れませんが、風味が濃厚でユニークです。
- 環境へのやさしさ: 日本の自然に適応しており、持続可能な養蜂が可能。
- 自然との調和: 地域性が強く、地元の花々の個性を反映した蜂蜜が楽しめます。
セイヨウミツバチの良さ
- 生産性の高さ: 大量の蜂蜜が取れるため、商業養蜂に適しています。
- 使いやすさ: 癖がない蜂蜜は料理や飲み物など、幅広い用途に対応。
- 安定した品質: 大量生産が可能なため、品質にばらつきが少ない。
蜜ロマン養蜂園が選ぶのはニホンミツバチ
蜜ロマン養蜂園では、あえて生産効率よりも品質と地域性を重視し、ニホンミツバチを選んで養蜂を行っています。
なぜなら、ニホンミツバチの蜂蜜には、機械的に作られたものではなく、自然そのものの美しさと風味が詰まっているからです。
ニホンミツバチの蜂蜜を味わうことは、日本の四季や自然を感じることでもあります。ぜひ、蜜ロマン養蜂園の蜂蜜で、ふるさと長崎県長与町を感じてみてください。
- ニホンミツバチは日本固有の在来種で、自然環境に適応している。
- ニホンミツバチの蜂蜜は濃厚で複雑な風味を持ち、地域や季節で味が異なる。
- セイヨウミツバチは商業養蜂に適した種で、生産量が多く安定した品質の蜂蜜を作る。
- セイヨウミツバチの蜂蜜は癖が少なく、料理や飲み物など幅広く活用できる。
- ニホンミツバチは希少性が高く、持続可能な養蜂に向いている一方で、飼育が難しい。




United States National Library of Medicine (PubMed)
- The antibacterial properties of honey
蜂蜜の抗菌作用に関する研究を掲載した論文で、医療および健康分野での利用について説明しています。Journal of Agricultural and Food Chemistry
- Honey: Chemical composition, stability, and authenticity
蜂蜜の化学組成、安定性、純度の評価に関する研究論文。Food and Agriculture Organization of the United Nations (FAO)
- Beekeeping and sustainable livelihoods
養蜂と持続可能な生活の関係性について、FAOが提供するガイドライン。Manuka Health Research (University of Waikato)
- UMF Honey Association – Science Behind Manuka Honey
マヌカ蜂蜜の科学的研究や抗菌作用に関する情報を提供するウェブサイト。Harvard School of Public Health (The Nutrition Source)
参考になる文献について
- Honey: A sweetener with health benefits
蜂蜜の栄養的な側面や健康効果について解説する記事。